前の記事では、指数法則から
がどのように定義されるのかを見ました。
寄り道
指数を使うと、例えば
23=8
のように計算できます。
これは 「2 を3回かけると 8 になる」 という意味でした。
では次の式を考えてみます。
2x=10
このとき、x はいくつでしょうか。
指数の形のままでは、この値をすぐに求めることはできません。
このような 「指数を求める問題」 を扱うために生まれたのが
対数(log) です。
1. 対数の定義
対数は、指数の逆の操作です。
一般に
ax=b
のとき
logab=x
と定義します。
つまり対数とは
「a を何回かけると b になるか」を返す操作
なのです。
2. 対数の例
では実際に対数を計算してみます。
例えば
log28
を考えてみます。
23=8
より
log28=3
となります。
同じように
103=1000
なので
log101000=3
となります。
3. 対数の性質
対数には次のような重要な性質があります。
(以下では a>0、a=1、b>0、c>0 を前提とします。)
積の対数
loga(bc)=logab+logac
商の対数
loga(cb)=logab−logac
累乗の対数
loga(bn)=nlogab
これらの性質は、指数法則から自然に導くことができます。
3.1 積の対数が成り立つ理由
logab=x,logac=y
とすると
ax=b,ay=c
です。これらを掛けると
bc=axay=ax+y
となります。したがって
loga(bc)=x+y=logab+logac
が成り立ちます。
3.2 商の対数が成り立つ理由
同様に
logab=x,logac=y
とすると
b=ax,c=ay
なので
cb=ayax=ax−y
したがって
loga(cb)=x−y=logab−logac
となります。
3.3 累乗の対数が成り立つ理由
logab=x
とすると
b=ax
です。両辺を n 乗すると
bn=(ax)n=axn
なので
loga(bn)=xn=nlogab
となります。
4. 対数関数
指数関数
y=2x
を考えます。
この式では
つまりこれは 関数 です。
対数はこの関数の逆になっています。
つまり
x=log2y
という関係になります。
ここでは底 2 の対数関数と指数関数を同じグラフに重ねて見ます。
対数関数は指数関数の「逆」になっていることが分かります。
まとめ
指数では
23=8
のように、指数から値を求めます。
一方、対数では
log28=3
のように
値から指数を求めます。
つまり対数とは
指数の逆の操作
なのです。
この対数の考え方は、
などにつながっていきます。